現代語私訳 善導大師 「般舟讃」(念仏讃歌)  第二十五節

現代語私訳 善導大師 「般舟讃」(念仏讃歌)  第二十五節




「九段階(九品)の人すべてが浄土に往生することの讃歌」


第二十五節



上品上生の凡夫たちは、
(浄土への往生を願います)


専ら戒を守り、念仏し、読経し、
(はかりしれない喜びよ)


あらゆる時において常に勇ましく努力してきたので、
(浄土への往生を願います)


臨終には浄土の聖なる方々が自ら迎えに来てくださいます、
(はかりしれない喜びよ)


観音菩薩勢至菩薩は花を手に持ってやって来てくださり、
(浄土への往生を願います)


手をとってくださり、すぐに金色の台(うてな)にのぼらせてくださいます、
(はかりしれない喜びよ)


無数の化仏や菩薩たちが、
(浄土への往生を願います)


頭をなでて、讃嘆して、阿弥陀如来とともに連れていってくださいます、
(はかりしれない喜びよ)


一回の念仏の間に、阿弥陀如来の浄土に辿り着き、
(はかりしれない喜びよ)


すぐに本当の姿の浄土の菩薩たちが現れます、
(はかりしれない喜びよ)


浄土の光明や宝石でできた林は、すべて仏法を説いています、
(浄土への往生を願います)


時に応じて説かれるその教えに触れて、すぐに生と死の二つを離れた悟りを開きます、
(はかりしれない喜びよ)


ほんのわずかの時間で別の世界の如来たちに仕えてまわり、
(浄土への往生を願います)


一回の念仏の間に浄土に還って来て、無量の悟りを得ます、
(はかりしれない喜びよ)