現代語私訳 善導大師 「般舟讃」(念仏讃歌)  第十八節

現代語私訳 善導大師 「般舟讃」(念仏讃歌)  第十八節




念仏三昧の喜びよ、
(浄土への往生を願います)


これらの地獄の苦しみを聞けば、心は粉微塵に砕けます、
(はかりしれない喜びよ)


父や母に孝行せず、仏法僧の三宝を罵るならば、
(浄土への往生を願います)


臨終の時には地獄の業火がおのずから迎えに来ます、
(はかりしれない喜びよ)


親や兄弟や妻子を罵り辱め、戒めを破って生きてきたならば、
(浄土への往生を願います)


また同様に地獄の中に堕ちていきます、
(はかりしれない喜びよ)


人々を殺害し、その肉を食べるならば、
(浄土への往生を願います)


ただちに地獄の炎の中に入ります、
(はかりしれない喜びよ)


他の人が殺生するのを見たり聞いて喜んだり、人を殺すためのはかりごとを思いめぐらしたり、人を殺すことを命令することも、
(浄土への往生を願います)


先に述べられた苦しみの何倍もの苦しみを受けることになります、
(はかりしれない喜びよ)


仏法僧の三宝や他の人々の物を強盗すれば、
(浄土への往生を願います)


一度地獄に堕ちると、もういつ出られるかわかりません、
(はかりしれない喜びよ)


父母、兄弟、妻子の持ち物を奪い盗むことも、
(浄土への往生を願います)


また同様に地獄の中に入ることになります、
(はかりしれない喜びよ)


念仏三昧の喜びよ、
(浄土への往生を願います)


自分の身体や財産を惜しまずに、常に他の人々に恵み施すべきです、
(はかりしれない喜びよ)


師や僧に悪い影響を与え、清らかな修行を破壊するならば、
(浄土への往生を願います)


永劫に地獄に堕ちていつ出れるかわからなくなります、
(はかりしれない喜びよ)


人々や仲間に邪悪な影響を与えるならば、
(浄土への往生を願います)


必ずはかりしれない長い時間地獄の苦しみに入っていくことになります、
(はかりしれない喜びよ)


もしそれから人間に生まれ変わっても、宮刑に処されて宦官となる報いを受けます、
(浄土への往生を願います)


父母や兄弟や妻子と一緒に暮らしても、怨敵同然の家族になります、
(はかりしれない喜びよ)


念仏三昧の喜びよ、
(浄土への往生を願います)


願わくば、邪な心を断ち切って、清らかな生き方をしますように、
(はかりしれない喜びよ)


仏法僧の三宝や生きとし生けるものをたぶらかしだませば、
(浄土への往生を願います)


死んでから地獄に入っていつ出れるかもわかりません、
(はかりしれない喜びよ)


悪口雑言、人の間に不和をもたらす言葉、貪り、瞋恚、慢心によって、
(浄土への往生を願います)


八万の地獄をみなめぐることになります、
(はかりしれない喜びよ)


仏法僧の三宝には誤りがあるなどと他の人々に対して議論し説明すれば、
(浄土への往生を願います)


死んで舌を抜かれる地獄の中に入ることになります、
(はかりしれない喜びよ)