現代語私訳 善導大師 「般舟讃」(念仏讃歌)  第十一節

現代語私訳 善導大師 「般舟讃」(念仏讃歌)  第十一節



念仏三昧の喜びよ、
(浄土への往生を願います)


極楽の荘厳の扉はどれも皆開かれています、
(はかりしれない喜びよ)


あまねく願わくば、縁あってともに御念仏を称える御同行の方々は、
(浄土への往生を願います)


心を専らにして、浄土にただちに入ることを、疑うことがないようにすべきです、
(はかりしれない喜びよ)


一たび阿弥陀如来の浄土に至ったならば、
(浄土への往生を願います)


言うまでもなく、そこは私たちの仏の家であり、
(はかりしれない喜びよ)


阿羅漢たちが兄弟となってくださいますし、
(浄土への往生を願います)


菩薩や浄土の聖なる方々が友となってくださいます、
(はかりしれない喜びよ)


その中のある方々は行をし、またある方々は坐って、皆仏法を聞き、
(浄土への往生を願います)


来たり去ったりするのに何の妨げも無く自由自在です、
(はかりしれない喜びよ)


ある方々は宝の池の中に入って頭や身体に沐浴し、
(浄土への往生を願います)


ある方々は池のほとりの乾いた宝石の砂地におられます、
(はかりしれない喜びよ)


水遊びをすれば、さざ波が妙なる響きを出して、
(浄土への往生を願います)


それらの声はただ慈悲の教えを説きます、
(はかりしれない喜びよ)


八功徳水の水は清らかに澄んでいて、千万里もの広さに満ち満ちています、
(浄土への往生を願います)


水底の宝石できた砂は透き通って輝いて見えて、深くはないようです、
(はかりしれない喜びよ)


四方の岸の荘厳は、七つの宝が混ざってできており、
(浄土への往生を願います)


水底に敷かれている金の砂には百千ものさまざまな色があります、
(はかりしれない喜びよ)


それぞれの色は異なっており、光輝いて照らしています、
(浄土への往生を願います)


宝石でできた樹木から飛んできた花びらが、この水の中に舞い落ちています、
(はかりしれない喜びよ)