- 作者: 北方謙三
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2002/05/01
- メディア: 文庫
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- 作者: 北方謙三
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1999/03
- メディア: 単行本
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相楽総三が主人公の小説。
もちろん、フィクションだけれど、清水次郎長などの同時代の群像がいろいろ絡んできて、なかなか面白かった。
「死んだ人間に、してやれることはねえ。なんにもねえ。もしなにかやるとしたら、生き残ったもんが、自分のためにやることだ。」
「忘れなきゃいいんだ。相楽総三って男をよ。忘れさえしなけりゃ、墓もいらねえ」
ラストの次郎長のセリフが泣かせる。
途中の、坂本竜馬の、
「草莽は枯れ行く。
そしてまた新しい草莽が芽吹く。
それを繰り返し、無数の草莽が、大地を豊かにしていく。
やがていつか、その大地から大木の芽が出ることもある。
五十年先か、百年先か」
というセリフも、泣かせる。
やっぱり、北方謙三はいい。
男の小説だと思う。