思い出話 その3 

アニメのキャラクターから学ぶ「好かれる女性」の特徴9パターン
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アニメのキャラみたいな女性は実際にはそもそもいないわけで。

ただ、もうだいぶ前だけど、こんなことを思ったことがあった。

新海誠のアニメ映画の「雲のむこう、約束の場所」を映画館に見に行った時のこと。

「こんなかわいくて、優しくて、清楚な女の子は、そもそもこの世に現実にはいないだろうて。」

と思いながら見て、映画を見終わって帰り道、ふと、

「そういえば、いたっけなぁ。」

と思いだした。

私が中学の頃、そういえば、クラスにいた。

その頃は、転校してきたばかりで、いろいろ苦労も多かった私に、いつも声をかけてくれた。

明るくて優しくて、なんというか、ある意味、初恋だったのだろうか、あんまり楽しくもない灰色の日々の中で、その子の存在だけが、生きる喜びであり、光だったような気がする。

間もなく、私はまた転校していって、それっきりその子とはあわずじまい。

ずっと、十年ぐらい経ってから、ふとしたきっかけで連絡をとって、今はもう結婚していてちょうど二人目の子どもが御腹の中と聴いた。
相変わらず優しい手紙の内容だった。


というわけで、アニメのヒロインのように優しくてかわいい女の子なんてめったにこの世にいるわけじゃないし、大人になっていくにつれ、自分もそうだけれど、生身の人間というのはそんなに良いところばかりじゃなくて、信じていたものにも裏切られ、傷ついていくこともあるわけだけど、

誰の人生にも、ひとりぐらいは、アニメのヒロインみたいな存在がいるのかもしれない。