映画 「出口のない海」

出口のない海 [DVD]

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第二次大戦中の、日本の回天特攻隊の話。

主人公は、架空の人物だけど、どうやら「きけわだつみのこえ」の中に収録されている和田稔中尉がモデルみたいだった。
和田さんの遺書がそのままラストのシーンでは使用されていた。

あの時代の人たちが、どんなにしたくてもできなかった多くのことを、今の私たちは自由に享受することができる。
そう思ったら、この自由やいのちに感謝して、日々をありがたく大切に生きていかないといけないなと思った。

スポーツにしろ学問にしろ恋愛にしろ、ふだんはそれらができることがあまりにも当たり前で、ありがたみを感じることもなく、日常の中のつまらない不満にふてくされたりしているけれど、本当はそれらができる自由や平和というのは、非常に稀有な、ありがたいものなのかもしれない。

日本の夏は、お盆と敗戦の日が重なるせいか、よく戦争を偲ぶ映画やドラマが上映されるけれど、それはすごく大事な大切なことなんじゃないかなとあらためて思った。

おそらく、違う色の地の上に何かの色を載せたらくっきりと見えるように、死というものを見つめないと生の本当の姿はよくわからないし、戦争というものを見つめないと平和や自由というもののありがたさは、なかなかよくわからないのかもしれない。