渡辺一夫 「フランス・ルネサンスの人々」

フランス・ルネサンスの人々 (岩波文庫)

フランス・ルネサンスの人々 (岩波文庫)

なにせ面白いです。
十六世紀ごろのフランスの、有名、ないしあんまりなじみのない人物の評伝ですが、読みやすいし、かつ、人間や歴史に深い興味と味わいを覚えます。

狂信や熱狂を越えて、正気や寛容を保つことが、いかにむずかしいか。
今もって、二十一世紀の人類は、十六世紀以上にはべつに寛容という点では賢くなっていないのではないか。
そんなことを、つくづく考えさせられます。

ユマニスムの、生き生きした、人間の息吹にも触れることができます。

オススメの一冊!