マイケル・ムーア 「ボウリング・フォー・コロンバイン」


アメリカではなぜ銃による殺傷事件がこんなにも多いのか?

そのテーマに迫ったドキュメンタリー。

銃を持っている人が多いからだろう。
そんな風にこの番組を見る前の私は思っていましたが、ところがどっこい。

同じくらい銃の所有率の高いカナダが、アメリカに比べると銃犯罪がずっと少ない。

その事実を視聴者に突きつけ、ではその理由は何かということにこのドキュメンタリーは迫っています。

カナダでは医療福祉がアメリカよりずっと充実していること。
アメリカは、多くの人が過度の競争社会にさらされていること。

そんなことが、実は銃による殺傷事件の多さに関係しているのではないかということに思い至っていきます。

日本が、もし小泉改革以後、アメリカの「対日要望書」をそのまんまに受けいれて、アメリカ型の社会をつくっていったら、その先にあるのは、どんな社会なのか。
それでいいのか。
アメリカよりも、カナダみたいな社会の方がずっと良いのではないか。

そんなことを考えさせる、日本人にとっても必ず一度は見た方が良いドキュメンタリー番組だと思います。