- 作者: ヘルマンヘッセ,Hermann Hesse,岡田朝雄
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2006/01
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 21回
- この商品を含むブログ (25件) を見る
これを読んだときは、ひさびさに文学を読んで深々とした感動を味わったというか、やっぱり文学ってすごいんだと思いました。
魂の糧になる文学って、めったにあるものじゃないけれども、これは間違いなくそのめずらしい例です。
仏陀と同時代という設定の、架空のインド人の青年・シッダールタが、時空を超えた現代人にとってもとても共感できる人間のあり方や、苦悩や、生涯を経ていきます。
著者のヘッセは、ユングの精神分析を受けたり、そうした知見をとりいれてこの小説を書いたそうで、とても深い内容になってます。
西洋人が東洋の心をわかるはずがない、と昔は思っていましたが、どっこい、ヘッセは並の東洋人よりよほど深い東洋・西洋を超越した人類の叡智に達していると、この本を読んで感じました。
オススメの一冊。