菅首相が停止求めずと言っているのは当面の話 脱原発派は菅首相を支持すべき

首相 浜岡原発以外停止求めず
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110508/t10015754221000.html


このニュースについて、なぜか反原発派で憤慨している人が多いようだ。

いわく、菅首相脱原発は本心ではなく、浜岡はごまかしだ云々。

あくまで、菅首相が言っているのは、すぐに停止要請を出すかの話なのに。

今すぐ停止要請を出すのは浜岡のみ。
他の原発は、代替エネルギーの比率を高め、徐々に減らしていく。
それが、菅首相や菅政権の閣僚が言っていることだ。


菅首相は、原子力行政の抜本的見直しを掲げている。

原子力依存を改めて太陽光・バイオマスなど新たなエネルギー重視への転換を主張している。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110502k0000m010105000c.html

さらに、独立した第三者委員会による原発事故・行政の徹底的検証を行う英断を下した。
http://www.asahi.com/politics/update/0428/TKY201104280553.html

今回の、浜岡原発の停止要請も、逆風の中、どれほどの決断力が要ることだったろうか。


原発を続けたい人々が、菅首相を批判し、反対するのは、それは当然だと思う。
利権に関連するがために、そういう立場の人も世の中にはいるだろう。

しかし、脱原発が必要だと思っている人が、きちんと文脈を見ずに、片言隻句をとらえたマスコミの報道に、せっかく原発行政の見直しや新エネルギー政策を掲げ、浜岡原発停止の英断を下した菅首相に対して、無意味な反感や瞋恚を引き起こし、支持し盛り立てることができないとしたら、それこそ原発維持推進派にとって一番望ましいことであり、脱原発のためには致命的な戦略ミスだろう。

すべての原発を急にすべて停止することは実際問題として無理だ。
とくにこれから暑い夏場を迎えた時に、冷房が使えなければ、お年寄りなど体が持たない場合も多いことは容易に予測できる。

いま大事なことは、冷静さを欠いた短兵急な反原発を求めて、現実的な脱原発のための芽を摘まないようにすることだ。


菅首相は太陽光・バイオマス重視の新エネルギー政策を掲げている。
事故調査委を立ち上げ、原発行政を抜本から見直し、原産複合体にメスを入れようとしている。
浜岡原発の停止要請の決断を下した。
脱原発のためには菅首相を支持すべきだ。