川内博史さんについて ツイッターには事実誤認あるいは虚偽が多いのでは?

■小沢系議員、週明けから「菅降ろし」本格化
(読売新聞 - 04月23日 19:35)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110423-OYT1T00611.htm?from=y10


川内さんは、おそらくは個人的な人柄としては良い人なのだろうと思う。
また、これらの活動も、おそらく本人の主観的には、善意で、良かれと思ってやっているのだろう。

しかし、どうも川内さんはきちんと情報を検討せず、誤った情報を鵜呑みにして、それをもって怒りや瞋恚を心の巻き起こしているだけなのではないだろうか。

川内さんの言っていることは、きちんとした根拠を伴わない、誤謬にもとづくことが多いとtwitterの発言を見ても気付く。

たとえば、川内さんは、自身のtwitterの中で( http://twitter.com/kawauchihiroshi )

原子力安全委員会は、毎週月曜日に定例会議を開かなければならない、と法令で規定されている。しかし、原発事故発生以来、この法令上の開催義務は無視されている。明らかな法令違反である。」
(5:39 AM Apr 17th)

と述べている。

しかし、これは明確に事実に違反する。

原子力安全委員会の臨時会議が、まず3月の11、14、17、25、28日に開催されている。
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan016/index.html
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan017/index.html
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan018/index.html
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan019/index.html
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan020/index.html

その後、4月4日にいったん定例会議となり、
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan021/index.html

4月10日が再び臨時会議となり、18、20、21日と臨時会議が開かれている。
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan022/index.html
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan023/index.html
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan024/index.html
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2011/genan025/index.html

indexはこちら
http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/index.htm


震災以来、臨時会議が頻繁に開かれていたから、定例会議という名称では開かれなかっただけのことである。
しかも、川内さんは4月17日時点で震災以来定例会議が開かれていないと述べているが、4月4日は定例会議が開かれているので、それだけをとっても明らかな事実誤認、あるいは虚言である。

このような虚偽を、国会議員がtwitterという不特定多数が閲覧する場で流し続けて、よく知らない人や根拠を確かめない人を誤った方向に認識を導き煽動するようなことが許されて良いのだろうか?

しかも、川内さんはtwitterで、4月17日時点で、

「ここに来て官房長官官房副長官が、福島を訪問している。しかし、彼らは、本来原子力災害対策特別措置法で定められている放射性物質の拡散予測を地方自治体にもおしらせする、という法律上の義務を果たすべきである。法律に違反し情報隠しをしながら、理解を求めても無理である。」
(5:49 AM Apr 17th )

と、政府が放射性物質の拡散予定を公表していないかのように書いている。

しかし、放射性物質の拡散予定については、すでに気象庁が予測は出して公表している。
http://www.jma.go.jp/jma/kokusai/kokusai_eer.html
http://www.jma.go.jp/jma/kokusai/EER/eer_sample.pdf
http://www.jma.go.jp/jma/kokusai/eer_list.html

どうしてこのような虚言ばかりを言うのだろう。

川内さんは、悪意をもって、これらの虚偽を流し続け、人心を煽動し、自ら先頭に立って菅政権を打倒しようとしているのか。
あるいは、本人自身も悪意のある第三者に誤った情報を吹き込まれて、それを信じ込んで、自らは主観的には善意で、政権の打倒に狂奔しているのか。

私はそのどちらかはわからない。
どうも、後者のような気がするが、もし前者だとすれば、ますますもって許されがたい気がする。

仮に後者であれば、多少は情状酌量の余地があるが、きちんと事実に則らず虚偽を国会議員でありながら言うことの罪は重いだろう。

そもそも、自分の党の、正当な代表選挙で選ばれて、自分自身も首相指名で投票したはずの首相に対し、協力や支えることよりも引きずりおろしに狂奔するとは、いったい何なのだろうと思う。

川内さんには冷静になっていただいて、きちんと事実を精査した上で発言や行動をするように反省していただくか、さもなくば、次の選挙で必ず落選して欲しいと思う。

そういえば、川内さんの地元は鹿児島だが、鹿児島では、昨年の夏に144万匹のハマチが赤潮によって大量死し、養殖業が深刻な打撃を蒙っている。
なぜこれほどの赤潮が発生したかというと、諫早湾の堤防締め切りにより、諫早湾で塩分成層が発生し、そこで赤潮が発生して、天草を越えて八代湾まで到達したと考えられるそうである。

菅さんが昨年、首相になるや、諫早湾の開門という英断を下したが、地元の県や利権団体が反対し、いまだに開門の実施に至っていない。
川内さんがもし本当に自然環境を大事に思い、地元の漁業資源を大事に思うならば、菅首相の英断を支持し、一刻も早い諫早湾の開門に努力すべきではないか。

また、原発ももしそれほど問題と思うのであれば、原子力行政の抜本的見直しとクリーン・エネルギーへの転換を菅首相は掲げているのだから、それを支持して、自らがその実現にこそ努力すべきではなかろうか。