一寸先は光

「まだ危機的状況を脱したというところまではいかないが、脱する光明が見えてきた」

菅首相のこの言葉を聞いて、
私が大好きな詩人の坂村真民さんの
「一寸先は光」
という言葉を思い出した。

今、日本は、震災の悲劇の中で、先の見えない忍耐と苦しみを強いられている。

しかし、人は生きねばならぬし、一寸先は闇ではなく、光であることを知り、生きていかねばならぬ。

関東大震災の後、第二次山本権兵衛内閣は「挙国一致内閣」として発足。
不幸にも短命に終わったとはいえ、後藤新平を起用した大胆な東京復興計画を行った。
環状線など、今の東京の基本的な都市骨格は、すべてこの時に後藤新平によってつくられた。

菅首相は「夢を持った復興計画を」と述べたという。
後藤新平のようなすぐれた人材を起用し、新しい日本の文明を創るぐらいの気持を持って、抜本的な未来を見据えた復興計画を準備し実行して欲しいものだ。


坂村真民 「鳥は飛ばねばならぬ」 

鳥は飛ばねばならぬ
人は生きねばならぬ
怒濤の海を
飛びゆく鳥のように
混沌の世を
生きねばならぬ
鳥は本能的に
暗黒を突破すれば
光明の島に着くことを知っている
そのように人も
一寸先は闇ではなく
光であることを知らねばならぬ
新しい年を迎えた日の朝
わたしに与えられた命題
鳥は飛ばねばならぬ
人は生きねばならぬ




首相「危機を脱する光明が」
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011032100373