自分の身口意のチェック ラーフラ教誡経メモ
「ラーフラ教誡経」(羅云経)(「原始仏典」(春秋社)五巻所収)
・ 鏡を見るように、何度も自分の身口意の業を顧みなさい。
【身体による業のチェック】
あなたが身体によって業を行おうと欲する時、あなたの身体による業は顧みられるべきである。
「私は身体によってこの業を行おうと欲している。私のこの身体による業は自らを損なうことにならないか、他を損なうことにならないか、両方を損なうことにならないか、この身体による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらさないか」と。
もし顧みて、
「私は身体によってこの業を行おうと欲している、私のこの身体による業はみずからを損なうことになるであろう、他を損なうことになるであろう、両方を損なうことになるであろう、この身体による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらすであろう」
と知るならば、そのような身体による業は可能なかぎり行ってはならない。
もし顧みて、
「私は身体によってこの業を行おうと欲している。私のこの身体による業は自らを損なうことはないであろう。他を損なうことはないであろう。両方を損なうことはないであろう。この身体による業は安楽を引き、安楽な果報をもたらすであろう」
とあなたが知るならば、そのような身体による業を行うべきである。
また、あなたが身体によって業を行いつつある時、あなたの身体による業は顧みられるべきである。
「私は身体によってこの業を行いつつある。私のこの身体による業は自らをを損なっていないか、他を損なっていないか、両方を損なっていないか、この身体による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらしていないか」と。
もし顧みて、
「私は身体によってこの業を行いつつある。私のこの身体による業はみずからを損なっている、他を損なっている、両方を損なっている、この身体による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらしている。」
とあなたが知るならば、そのような身体による業は中止すべきである。
もし顧みて、
「私は身体によってこの業を行いつつある。私のこの身体による業は自らを損なっていない、他を損なっていない、両方を損なっていない、この身体による業は安楽を引き、安楽な果報をもたらしている」
とあなたが知るならば、そのような身体による業を続行すべきである。
あなたが身体によって業を行った後で、あなたの身体による業は顧みられるべきである。
「私は身体によってこの業を行った。私のこの身体による業はみずからを損なったか、他を損なったか、両方を損なったか、この身体による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらしたか」と。
もし顧みて、
「私は身体によってこの業を行った。私のこの身体による業は自らを損なった、他を損なった、両方を損なった、この身体による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらした」
とあなたが知るなら、あなたはそのような身体による業を師に、また清らかな行いを共にする賢明な人たちに示し、告白し、明らかにすべきである。示し、告白し、明らかにして将来の防御とすべきである。
もし顧みて、
「私は身体によってこの業を行った。私のこの身体による業は自らを損なわなかった、他を損なわなかった、両方を損なわなかった、この身体による業は安楽を引き、安楽な果報をもたらした」
とあなたが知るなら、あなたは喜悦し、昼夜に善の事柄を学びなさい。
【言葉による業のチェック】
あなたが言葉によって業を行おうと欲する時、あなたの言葉による業は顧みられるべきである。
「私は言葉によってこの業を行おうと欲している。私のこの言葉による業は自らを損なうことにならないか、他を損なうことにならないか、両方を損なうことにならないか、この言葉による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらさないか」
と。
もし顧みて、
「私は言葉によってこの業を行おうと欲している、私のこの言葉による業はみずからを損なうことになるであろう、他を損なうことになるであろう、両方を損なうことになるであろう、この言葉による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらすであろう」
と知るならば、そのような言葉による業は可能なかぎり行ってはならない。
もし顧みて、
「私は言葉によってこの業を行おうと欲している。私のこの言葉による業は自らを損なうことはないであろう。他を損なうことはないであろう。両方を損なうことはないであろう。この言葉による業は安楽を引き、安楽な果報をもたらすであろう」
とあなたが知るならば、そのような言葉による業を行うべきである。
また、あなたが言葉によって業を行いつつある時、あなたの言葉による業は顧みられるべきである。
「私は言葉によってこの業を行いつつある。私のこの言葉による業は自らをを損なっていないか、他を損なっていないか、両方を損なっていないか、この言葉による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらしていないか」と。
もし顧みて、
「私は言葉によってこの業を行いつつある。私のこの言葉による業はみずからを損なっている、他を損なっている、両方を損なっている、この言葉による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらしている。」
とあなたが知るならば、そのような言葉による業は中止すべきである。
もし顧みて、
「私は言葉によってこの業を行いつつある。私のこの言葉による業は自らを損なっていない、他を損なっていない、両方を損なっていない、この言葉による業は安楽を引き、安楽な果報をもたらしている」
とあなたが知るならば、そのような言葉による業を続行すべきである。
あなたが言葉によって業を行った後で、あなたの言葉による業は顧みられるべきである。
「私は言葉によってこの業を行った。私のこの言葉による業はみずからを損なったか、他を損なったか、両方を損なったか、この言葉による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらしたか」と。
もし顧みて、
「私は言葉によってこの業を行った。私のこの言葉による業は自らを損なった、他を損なった、両方を損なった、この言葉による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらした」
とあなたが知るなら、あなたはそのような言葉による業を師に、また清らかな行いを共にする賢明な人たちに示し、告白し、明らかにすべきである。示し、告白し、明らかにして将来の防御とすべきである。
もし顧みて、
「私は言葉によってこの業を行った。私のこの言葉による業は自らを損なわなかった、他を損なわなかった、両方を損なわなかった、この言葉による業は安楽を引き、安楽な果報をもたらした」
とあなたが知るなら、あなたは喜悦し、昼夜に善の事柄を学びなさい。
【心による業のチェック】
あなたが心よって業を行おうと欲する時、あなたの心による業は顧みられるべきである。
「私は心によってこの業を行おうと欲している。私のこの心による業は自らを損なうことにならないか、他を損なうことにならないか、両方を損なうことにならないか、この心による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらさないか」
と。
もし顧みて、
「私は心によってこの業を行おうと欲している、私のこの心による業はみずからを損なうことになるであろう、他を損なうことになるであろう、両方を損なうことになるであろう、この心による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらすであろう」
と知るならば、そのような心による業は可能なかぎり行ってはならない。
もし顧みて、
「私は心によってこの業を行おうと欲している。私のこの心による業は自らを損なうことはないであろう。他を損なうことはないであろう。両方を損なうことはないであろう。この心による業は安楽を引き、安楽な果報をもたらすであろう」
とあなたが知るならば、そのような心による業を行うべきである。
また、あなたが心によって業を行いつつある時、あなたの心による業は顧みられるべきである。
「私は心によってこの業を行いつつある。私のこの心による業は自らをを損なっていないか、他を損なっていないか、両方を損なっていないか、この心による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらしていないか」と。
もし顧みて、
「私は心によってこの業を行いつつある。私のこの心による業はみずからを損なっている、他を損なっている、両方を損なっている、この心による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらしている。」
とあなたが知るならば、そのような心による業は中止すべきである。
もし顧みて、
「私は心によってこの業を行いつつある。私のこの心による業は自らを損なっていない、他を損なっていない、両方を損なっていない、この心による業は安楽を引き、安楽な果報をもたらしている」
とあなたが知るならば、そのような心による業を続行すべきである。
あなたが心によって業を行った後で、あなたの心による業は顧みられるべきである。
「私は心によってこの業を行った。私のこの心による業はみずからを損なったか、他を損なったか、両方を損なったか、この心による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらしたか」と。
もし顧みて、
「私は心によってこの業を行った。私のこの心による業は自らを損なった、他を損なった、両方を損なった、この心による業は苦しみを引き、苦しい果報をもたらした」
とあなたが知るなら、あなたはそのような心による業を師に、また清らかな行いを共にする賢明な人たちに示し、告白し、明らかにすべきである。示し、告白し、明らかにして将来の防御とすべきである。
もし顧みて、
「私は心によってこの業を行った。私のこの心による業は自らを損なわなかった、他を損なわなかった、両方を損なわなかった、この心による業は安楽を引き、安楽な果報をもたらした」
とあなたが知るなら、あなたは喜悦し、昼夜に善の事柄を学びなさい。
【まとめ】
このように何度も顧みて、身口意の業を浄化しなさい。過去や現在や未来の偉大な人も皆そうした。
それゆえ、
「私たちは何度も顧みて身体による業を浄化しよう、何度も顧みて言葉による業を浄化しよう、何度も顧みて心による業を浄化しよう。」
と、このように学ぶべきである。