「「本来の保守」という言葉遊びについて」

枝野幸男氏の『枝野ビジョン』を読んでいて、疑問に思われたことの一つは、保守とリベラルの言葉遊びに走っていることである。 おそらく、日本におけるマジョリティが保守を好むという想定のもと、自分こそ保守なのだというマッピングをして、彼らの支持をと…

「枝野幸男著『枝野ビジョン』1章への批判 歴史観と宗教の問題について」

枝野幸男氏が最近刊行した『枝野ビジョン』(文春新書、2021年)を読んで、政策には違和感がなく共感するところも多いものの、第一章の宗教と歴史についての箇所がなんとも疑問に思わざるを得なかった。 中には、一章は枝葉末節であり、しかも歴史学者が書く…

枝野幸男著『枝野ビジョン』の浅薄な宗教観に失望

今日、枝野幸男著『枝野ビジョン』を購入し、甚だ失望せざるを得なかった。 政策面ではさほど違和感はないのだけれど、「日本社会の本質は多神教」などと帯にも書き、多神教=寛容という浅薄な宗教観が披瀝されているのに驚き呆れ果てた。 宗教についてはむ…

八幡宇佐宮託宣集を読んでいてのメモ書き

八幡宇佐宮御託宣集を読んでいたら、八幡の三つの宮を法体・俗体・女体とし、それぞれ断悪修善・正直憲法・大慈大悲の徳を現すと記してあった。中世の神仏習合の頃の、仏教の影響が濃い解釈なんだろうけれど、中世の日本人はそんな風に考えて、そういう意味…

ETV 「エリザベス この世界に愛を」

今日(4月17日)の夜11時から、ETV「エリザベス この世界に愛を」の再放送があるそうである。 「エリザベス この世界に愛を」 - ETV特集 - NHK 以前の放送の時に見たが、とても考えさせられる番組だった。多くの人に見て欲しい。 在留資格がない外国人が帰国…

パトナーヤク『ラーマーヤナ』を読んで

パトナーヤク『インド神話物語 ラーマーヤナ』(原書房)を読み終わった。 とても面白かった。 ラーマーヤナはマハーバーラタと並び称されるインドの古典文学で、名前だけは知っていたけれど、本当に面白い物語だと今回読んでいて思った。 また、物語の合間…

パトナーヤク『マハーバーラタ』を読んで

パトナーヤク『インド神話物語 マハーバーラタ』を読み終わった。 膨大な叙事詩を簡潔に二巻本に再話したものであり、とても読みやすかった。 読んでいて感じたのは、おそらく古今東西の古典文学の中で、最も面白く深いということである。 話の筋は、パーダ…

ドラマ 「フォーガットン・アーミー」

ドラマ『フォーガットン・アーミー』を見終わった。インド国民軍を描いた作品で、シンガポール陥落あたりから話が始まる。イギリスと日本の間で、当時のインド人の一般兵士たちはさぞかし大変だったろうなぁと見ながら思われた。第二次大戦中、二百五十万人の…

フランスの小さな村についてのニュース

第二次世界大戦中に、ナチスの迫害からかくまってくれたフランスの小さな村に、そのおかげで生き残ったユダヤ人の男性が二億五千万円の遺産を贈ったという。 マイケル・モーパーゴの小説になりそうな、胸打たれる話である。 そのル・シャンボン・スル・リニ…

二二六事件から八十五年

今日は、二月二十六日で、二二六事件から八十五年が経った。 民主主義と暴力の関係は、今も切実な問題である。実際、つい最近も、アメリカでは一部のトランプ支持者が暴徒化して議会に乱入する事件が起こった。ミャンマーでは今現に実際に民主主義を停止して…

アウンサン・スーチーとロヒンギャと軍部について

アウンサン・スーチーに対しては、ロヒンギャの迫害に反対しなかったということで、随分と非難している人々がいたけれど、そういう人々はミャンマーの憲法や政治情勢が分かっていないのではないかと思う。 ミャンマーは半世紀以上軍部が支配していた国であり…

バイデンの大統領就任式を見て

バイデンの大統領就任式はなかなか良かったと思う。あらためてアメリカはたいしたものだと感心した。バイデンが、アウグスティヌスや聖書を引用していたのはさすがと思った。日本にはいつこれぐらいの教養と精神的な深みのある指導者が現れるのだろうか。レ…

トランプ支持者の議会への乱入のニュースを見て

昨日のニュースで、トランプ支持者が議会に乱入している映像を見て、驚かされた。 アメリカという、民主主義と現代文明の中心地であるはずの国の首都において、暴徒が暴力で議会に侵入しようとする、「野蛮」としか言いようがない事態が実際に展開されていた…

劉暁波『詩集 独り大海原に向かって』を読んで

劉暁波の詩集『独り大海原に向かって』を昨夜読み終わった。 読後感は、なかなかうまく言い表せないのだけれど、不思議な深い印象を受けたと言えばいいのか。 混沌としたものややるせない鬱積した思いと、清冽な希望や光のようなものが、深い悲しみや怒りと…

宮沢賢治『銀河鉄道の夜」を読んで

先日、真新しいきれいな状態の岩波文庫版の『銀河鉄道の夜』をブックオフで200円ぐらいで手に入れることができた。 それで、昨日、夜の三時半までかかって、読み終わった。 素晴らしかった。 天才としか言いようがない。 幽冥の境をこれほど生き生きと描く作…

「枝野幸男がなんでも答えます」を視聴して

昨日、youtubeのライブ配信で、立憲民主党の枝野幸男さんがいろんな質問に答える「枝野幸男がなんでも答えます」というイベントがあっていたので視聴してみた。 さまざまな質問にテンポよく的確に誠実に答える枝野さんの様子には好印象を抱いた。 アーカイブ…

BSドキュ 「世界一豪華な刑務所内側」を見て

BSドキュメンタリーの『世界一豪華な刑務所の内側』を見た。 ノルウェーのハルデン刑務所を取材してあり、ともかく驚いた。 まず鉄格子がほとんどなく、服役者は最初に刑務官たちから握手で迎えられるそうである。 個室にはテレビ・DVD・冷蔵庫があり、…

カバラ 「神への祈りの言葉」

カバラ 「神への祈りの言葉」 神よ、 他者を苦しみから救ってあげるためだけに、 そして、他者の一番大切な願いをかなえてあげて、 他者に最高の喜びを授与してあげるためだけに、 その神のただ一つの願いを、 ただ一つの愛・授与・善意を、 かなえてあげる…

映画 「バイス」を見て

映画『バイス』を見た。ブッシュ政権時代の副大統領をしていたチェイニーを描いた作品である。二十年前の、ブッシュ政権と911とイラク戦争の頃、陽気で軽薄そうな大統領のブッシュの側には、陰険でぼそぼそしゃべるおっかなそうなチェイニーがいたことはよく…

アニメ 「聲の形」

良い作品だった。 何度か泣かされた。 耳の聞こえない少女と、その子に好意を寄せる少年の話。 https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01ND0S7QA/mixi02-22/

枝野幸男 結党大会 演説(全文)

枝野幸男さんの、2020年9月15日の立憲民主党結党大会の演説は、字数にすると六千四百字以上となり、充実した深い内容の堂々たる大演説だった。 一度に聞いただけで全部十分に頭や心に入る人もいれば、ゆっくり時間をかけて味わった方が良い方もいるかと思う…

「新立憲民主党の結党大会の様子を視聴して」

四日前の9月15日に行われた新・立憲民主党の結党大会の様子を、いそがしくて見れていなかったので、やっと今日動画で視聴した。 思っていたよりも、ずっと内容の充実した、良いメッセージの数々だったと思う。 ゲストの人々のメッセージも良かった。 まず、…

ドラマ 「独孤伽羅」

北周と隋と唐の皇后にそれぞれなった三姉妹を描いていて、脚色はもちろんあろうけれど、独孤家から三人も姉妹で皇后になったとは、なんと数奇な運命の一族だろうかと感心。中世における宋家の三姉妹みたいなものだろうか。 北周の明帝の皇后になった般若と、…

映画 「ビューティフルマインド」

数学者のジョン・ナッシュの人生を描いた作品。プリンストン大学で教授なり、良い妻も得て順風満帆かと思いきや、統合失調症に悩むことになり、現実には存在しない人物の妄想に苦しむ。妻や大学の同僚たちの優しさや助けにより、徐々に症状が回復していき、…

9月10日新党代表選における枝野さんの演説を聞いて

おととい(9月10日)の新党代表選における枝野さんの演説を、今日やっとyoutubeで聞いた。 いそがしくてきちんとリアルタイムで聞けておらず、NHKのはしょった報道を通じてしか見てなかったのだけれど、やっと全部聞いた。 熱意の伝わるものだった。 長さ…

アニメ 「ぼくの名前はズッキーニ」

良いアニメだった。それぞれに事情を抱えた孤児院の子どもたちの物語。ラストにはほろりとさせられた。 www.amazon.co.jp

アニメ 「夜明け告げるルーの歌」

とても良いアニメだった。漁村の若者たちと、人魚の物語。人魚たちの優しさに思わずほろりとさせられた。 https://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E5%A4%9C%E6%98%8E%E3%81%91%E5%91%8A%E3%81%92%E3%82%8B%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%81%86%E3%81%9F%E3%80%…

映画 「ジェロニモ」

良い映画だった。ジェロニモの勇気と不撓不屈さにも胸打たれるが、個人的にはゲイトウッド中尉が印象的だった。ゲイトウッドの父と兄は南軍に従軍し、負傷と戦死したそうで、そうした背景もあってアパッチ族に理解や共感を持つことが出来たのだろう。にして…

アニメ 「バケモノの子」

良いアニメだった。 まずは師匠の真似をしてなりきることの大切さや、心の闇にとりこまれないようにすること、そのためには多くの人の世話や関りを思い出すこと、など、あらためてなるほどと思った。 https://www.amazon.co.jp/%E3%83%90%E3%82%B1%E3%83%A2%…

映画 「名もなきアフリカの地で」

だいぶ前に録画していた「名もなきアフリカの地で」という映画を見た。ナチスの迫害を逃れて、ケニアに移住したユダヤ人の一家の物語で、原作は実体験の回想の本らしい。実体験がもとらしく、わりとリアルな感じで、アフリカでの暮らしの大変さと、かつアフ…