箴言随想

お天道様は見ている

箴言には、ごく短い言葉で、当たり前のようでありながら、よく読むと非常に印象的な言葉がある。 The eyes of the Lord are everywhere, keeping watch on the wicked and the good. (Proverbs 15.3) 主の目はどこにでもあって、悪人と善人とを見張っている…

勤勉な人はよく計画す

箴言は、当たり前のようでいて、しばしばとても実践することが難しい、本当に考えさせられる言葉がある。 その言葉を前にすると、しばし考え込まざるを得なくなる。 私にとっては、特に以下のこの言葉がそれだ。 The plans of the diligent lead to profit a…

愚か者は愚かさを繰り返す

箴言は、しばしば耳に痛いことや痛烈な言葉が書かれているが、以下の言葉もそうだった。 As a dog returns to its vomit, so fools repeat their folly. (Proverbs 26.11) 犬が帰って来てその吐いた物を食べるように、 愚かな者はその愚かさをくり返す。 …

先見性について

箴言を読んでいると、当たり前のようで、考えさせられる言葉がある。 A prudent man sees the evil and hides himself, but the simple pass on and are punished [with suffering]. (Proverbs 22.3 AMP) The prudent see danger and take refuge, but the…

慰めのことばは命の木

箴言を読んでいて、本当にそのとおりと思う箇所があった。 The soothing tongue is a tree of life, but a perverse tongue crushes the spirit. (Proverbs 15.4 NIV) A gentle tongue [with its healing power] is a tree of life, but willful contrarin…

自分の精神をコントロールすること

箴言を読んでいてあらためてなるほどと思うことがあった。 Like a city whose walls are broken through is a person who lacks self-control. (Proverbs 25.28) 自分の心を制しない人は、城壁のない破れた城のようだ。 (箴言 第二十五章 第二十八節 口語…

「知恵」を辞書で引いてみると

箴言の和訳を読んでいると、知恵・思慮・分別・悟りなどの言葉がよく出てくる。 はて、わかったつもりになっていたが、これらは結局どういう意味なんだろう。 そう思って、今日は図書館に行ったついでに、広辞苑と大辞林と新明解国語辞典を引いてみた。 する…

遠い地からの良いたよりは

箴言を読んでいて、なるほどーっと思う箇所があった。 Like cold water to a weary soul is good news from a distant land. (Proverbs 25.25) 渇いた喉に冷たい水、遠い地からの良い便り。 (箴言 第二十五章 第二十五節 新共同訳) 遠い地からの良きたより…

慈悲と正義の人が見出すのは

箴言では、繰り返し正義と慈悲の大切さが語られる。 それでは、正義と慈悲の人は、いったい何を得るのだろうか。 時折そんなことを考えることがある。 そのことばズバリ書いてある一節があった。 Whoever pursues righteousness and love finds life, prospe…

知恵は命綱

箴言を読んでいると、たまに総毛立つような思いをさせられる言葉がある。 恐ろしい言葉と言えばいいのだろうか。 今日は、以下の言葉に特にそのように心を震わせられた。 Whoever strays from the path of prudence comes to rest in the company of the dea…

知恵を捨てず愛し続けること

箴言を読んでると、「知恵」(ホフマー)は、しばしば擬人化されて、しかも「彼女」と女性として呼ばれている。 特に以下の箇所は、とてもなつかしいような、慕わしいような、心に響く言葉だと思う。 Do not forsake wisdom, and she will protect you; love…

水の上にパンを投げよ

内村鑑三の「伝道の書」の注解を読んでいたら、目からウロコのことが書いてあった。 「水の上にパンを投げよ」 ということである。 「伝道の書」つまり「コヘレトの言葉」は、箴言とともにソロモンの作だとされている旧約聖書の中の部分で、やたらと世の中む…

義と富と

箴言を読んでいたら、こんな箇所があった。 義と富が対比的に述べられている。 Those who trust in their riches will fall, but the righteous will thrive like a green leaf. (Proverbs 11.28) 富に依存する者は倒れる。神に従う人は木の葉のように茂る…

箴言・聖書を読む際に役に立つサイト リンク集

箴言・聖書を読む際に役に立つサイト リンク集 Hebrew Study Bible http://study.interlinearbible.org/genesis/1.htm ヘブライ語と英訳の対訳で、非常に役立ちます。BibleGateway http://www.biblegateway.com/topical/題名・章・節を入力すると、いろんな…

心の奥のにある計画

先日、箴言の中の「深い水」について書いたが、箴言の中にはもう一箇所、「深い水」について言及されている箇所がある。 The purposes of a person’s heart are deep waters, but one who has insight draws them out. (Proverbs 20.5) 思い計らいは人の心…

癒しの心と嫉妬の心

箴言を原文を参照にして読んでいて、はっとさせられるところがあった。 A heart at peace gives life to the body, but envy rots the bones. (Proverbs 14.30) 穏やかな心は肉体を生かし 激情は骨を腐らせる。 (箴言 第十四章 第三十節 新共同訳) 癒し…

物事に良いことを見出す

箴言は、やっぱり原文を見てはじめて明晰にわかることがある。 以下の第十六章二十節も、いまいち新共同訳ではわからなかったが、原文を見て、はじめて明晰にわかった。 Whoever gives heed to instruction prospers, and blessed is the one who trusts in …

天を敬うこと

箴言をヘブライ語で聞いていると、「イルアット・アドナイ」という言葉がときどき聞こえてきて、そのたびに背筋が正される気がする。 「イルアット」は「畏れる」、「アドナイ」は「主」で、「主を畏れる」という意味のヘブライ語である。 The fear of the L…

深い水

箴言を読んでいて、その言葉に心惹かれながらも、新共同訳を何遍読んでもどうも意味がわからず、原文を自分で見てみてやっと少しわかったところがある。 The words of the mouth are deep waters, but the fountain of wisdom is a rushing stream. (Prover…

罪人のそそのかしに同意しないということ

箴言をヘブライ語原文も参照して読んでいると、和訳だとさほど気にせずに読み飛ばしてしまう箇所が、とても心に響いたりする箇所がある。 今日は、以下の箇所が心に残った。 NIVと新共同訳の下に、自分の訳を書いてみた。 My son, if sinful men entice y…

「箴言 (ヘブライ語聖書対訳シリーズ35)」

箴言―1~31章 (ヘブライ語聖書対訳シリーズ (35))作者: ミルトス・ヘブライ文化研究所出版社/メーカー: ミルトス発売日: 2006/03メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 旧約聖書の「箴言」のヘブライ語原文と和訳の対訳。とても便利で、ヘブライ語原文…

ものを言えない人を弁護するのが知恵

箴言を読んでいたら、こんな箇所があった。 Speak up for those who cannot speak for themselves, for the rights of all who are destitute. (Proverbs 31.8) あなたの口を開いて弁護せよ ものを言えない人を 犠牲になっている人の訴えを。 (箴言 第三…

友情について

箴言を読んでいたら、こんな言葉があった。 A friend loves at all times, and a brother is born for a time of adversity. (Proverbs 17.17) どのようなときにも、友を愛すれば 苦難のときの兄弟が生まれる。 (箴言 第十七章 第十七節) 率直に友情の大切…

人生の道のりを計る

箴言を読んでて、考えさせられる表現があった。 Lest thou shouldest ponder the path of life, her ways are moveable, that thou canst not know them. (Proverbs 5.6 King James Version) She gives no thought to the way of life; her paths wander aim…

自分の道を侮らない生き方

箴言の中に、気になる箇所があった。 Whoever keeps commandments keeps their life, but whoever shows contempt for their ways will die. (Proverbs 19.16) 戒めを守る人は魂を守る。自分の道を侮る者は死ぬ。 (箴言 第十九章 第十六節) 私が気になっ…

七度倒れても再び立ち上がる

「七転び八起き」はてっきり日本のことわざと思っていたが、箴言の中に全く同じ言葉があった。 偶然の一致か、あるいは聖書起源だったのだろうか。 もちろん、若干は言葉が異なる。 箴言のものは以下のようなものである。 for though the righteous fall sev…

心に納めるということ

箴言の中に、こんな一節があって、考えさせられた。 Do not let them out of your sight, keep them within your heart; (Proverbs 4.21) 見失うことなく、心に納めて守れ。 (箴言 第四章 第二十一節) これは、前の文章を受けていて、父の諭し、あるいは…

慈悲は自分自身を益す

箴言を読んでたら、慈悲の心が本人にとっても何よりも良いということが書いてある箇所があった。 The merciful man doeth good to his own soul: but he that is cruel troubleth his own flesh. (Proverbs 11.17 King James Version) Those who are kind …

父の戒め・母の教え

箴言を読んでいたら、こんな箇所があって、ふと考え込んだ。 My son, keep your father’s command and do not forsake your mother’s teaching. (Proverbs 6.20) わが子よ、父の戒めを守れ。母の教えをおろそかにするな。 (箴言 第六章 第二十節) はて、…

心を守ること

洋の東西を問わず、本当の宗教というのは、「心」の大切さに気付いているものだと思う。 箴言に、以下のような箇所があって、これはダンマパダと全く同じだなぁと思った。 Above all else, guard your heart, for everything you do flows from it. (Prover…