2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

枝野幸男氏『枝野ビジョン』を読んで

枝野幸男著『枝野ビジョン』を読んだ。 www.amazon.co.jp 自己責任を強調してきた新自由主義の流れを変えて、安心できる支え合いや助け合いの仕組みを政治や行政が率先して築いていくべきである、という主張自体は、私も基本的には賛成だし、異論はない。が…

「「本来の保守」という言葉遊びについて」

枝野幸男氏の『枝野ビジョン』を読んでいて、疑問に思われたことの一つは、保守とリベラルの言葉遊びに走っていることである。 おそらく、日本におけるマジョリティが保守を好むという想定のもと、自分こそ保守なのだというマッピングをして、彼らの支持をと…

「枝野幸男著『枝野ビジョン』1章への批判 歴史観と宗教の問題について」

枝野幸男氏が最近刊行した『枝野ビジョン』(文春新書、2021年)を読んで、政策には違和感がなく共感するところも多いものの、第一章の宗教と歴史についての箇所がなんとも疑問に思わざるを得なかった。 中には、一章は枝葉末節であり、しかも歴史学者が書く…

枝野幸男著『枝野ビジョン』の浅薄な宗教観に失望

今日、枝野幸男著『枝野ビジョン』を購入し、甚だ失望せざるを得なかった。 政策面ではさほど違和感はないのだけれど、「日本社会の本質は多神教」などと帯にも書き、多神教=寛容という浅薄な宗教観が披瀝されているのに驚き呆れ果てた。 宗教についてはむ…

八幡宇佐宮託宣集を読んでいてのメモ書き

八幡宇佐宮御託宣集を読んでいたら、八幡の三つの宮を法体・俗体・女体とし、それぞれ断悪修善・正直憲法・大慈大悲の徳を現すと記してあった。中世の神仏習合の頃の、仏教の影響が濃い解釈なんだろうけれど、中世の日本人はそんな風に考えて、そういう意味…