9月10日新党代表選における枝野さんの演説を聞いて

おととい(9月10日)の新党代表選における枝野さんの演説を、今日やっとyoutubeで聞いた。

いそがしくてきちんとリアルタイムで聞けておらず、NHKのはしょった報道を通じてしか見てなかったのだけれど、やっと全部聞いた。

熱意の伝わるものだった。

長さも6分ぐらいでちょうど良かったと思う。

https://www.youtube.com/watch?v=usNtBKPPqcs

 

枝野さんが中学の時に親が失業し大変だったことや、当時は再びチャレンジできる社会で大学の授業料もとても安かったこと、今は一度壁にぶち当たると再起ができない社会に日本がなってしまったこと、日本を再び誰もが再起できる社会にとの訴えだった。

苦しんでいる人々に正面から向き合おうとする姿勢がひしひしと伝わってきた。

 

政策の基本的な柱として、

新自由主義的な社会から脱却。分かち合う社会へ

② 「機能する政府」を取り戻す

③ 地域も個人も多様性のある社会へ

④ 国民の命・国益を守る現実的な安全保障政策を

を挙げていたが、どれも的確な、今の日本に必要な政策と思う。

私が政治家であっても、おそらく同様のことを主張したろう。

 

今の自民党新自由主義政党であることを指摘し、新自由主義自民党と上記の政策によって対抗し、ベーシック・サービスを整備拡充することを主張していた。

 

対抗馬の泉健太さんのスピーチもさわやかで良かったと思う。

中でも、「男性も家事をしましょう」という呼びかけは面白かった。

私も一応はある程度家事を分担しているつもりだけれど、泉さんのような政治家もせっせと家事をしているとは、だいぶ時代も変わってきたなぁと思う。

(泉さんの9月10日の演説動画は他に見つからなかったので、以下で聞いた。

新党代表・党名選挙(国会議員総会)  2020年9月10日 https://youtu.be/6Szel3H9Rhs

 

代表選は枝野さんの勝利で決したが、その直後の枝野さんの新代表としてのスピーチも良かったと思う。

この一年間、共同会派として現実を動かし、定額給付金等の実現や検察庁法の改悪の阻止を実現してきた実績を「財産」として強調し、引き続き共同会派と国民と連帯して現実を動かしていくこと、国民生活の現場にこそ足場があることを強調していた。

 

枝野さんの新代表としてのあいさつ

https://www.youtube.com/watch?v=QWNIIyxPY5Q&t=194s

 

ただ、立憲民主党は若手の議員にチャイルディッシュな人物が目につき、今後どうなるか心配ではある。

枝野さんのように地域の現場を重視し、政治が向き合っていないと考えている人々をこそしっかり見ようとする政治家がいる地域は幸せだけれど、残念ながら私の地域の国会議員にはあまり望めそうもない。

クロムウェルのように枝野さん一人ががんばってもあまり長続きしないだろうし、これからどれだけ枝野さんが上記で掲げているような政策が新党の内部で共有され、実際その方針で多くの議員が努力し、草の根と連携できるかにかかっているのだと思う。

あと十年は政権交代は起らないという予測もしばしば聞かれるが、仮にもっと早くに実現できるとしても、それぐらいの覚悟は持って、地道に新しい立憲民主党市民社会に自公共のように浸透できるように、枝野さんの方針に沿って、国会議員や地方議員の人々にはがんばって欲しいものである。

 

また、新たに国民民主党から合流した議員の人々には、かつての民由合併の時の内部分裂の失敗のような愚を繰り返さず、それよりも前の民主党民政党等が合併した時に発揮されたような相乗効果と内部の団結を期待したいと思う。

 

 

www.youtube.com

 

アニメ 「夜明け告げるルーの歌」

とても良いアニメだった。
漁村の若者たちと、人魚の物語。
人魚たちの優しさに思わずほろりとさせられた。

 

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映画 「ジェロニモ」

良い映画だった。
ジェロニモの勇気と不撓不屈さにも胸打たれるが、個人的にはゲイトウッド中尉が印象的だった。
ゲイトウッドの父と兄は南軍に従軍し、負傷と戦死したそうで、そうした背景もあってアパッチ族に理解や共感を持つことが出来たのだろう。
にしても、ゲイトウッドなどの一部の人間を除き、白人の度重なる約束破りと傲慢さにはなんとも見ていてあらためて暗澹たる思いになった。
ジェロニモたちの怒りの中に義があったことを、せめても後世の人間は忘れないでいたいと思う。

 

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アニメ 「バケモノの子」

良いアニメだった。

 

まずは師匠の真似をしてなりきることの大切さや、心の闇にとりこまれないようにすること、そのためには多くの人の世話や関りを思い出すこと、など、あらためてなるほどと思った。

 

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映画 「名もなきアフリカの地で」

だいぶ前に録画していた「名もなきアフリカの地で」という映画を見た。
ナチスの迫害を逃れて、ケニアに移住したユダヤ人の一家の物語で、原作は実体験の回想の本らしい。
実体験がもとらしく、わりとリアルな感じで、アフリカでの暮らしの大変さと、かつアフリカの人々のおおらかな優しさが印象的だった。
本国でナチに殺されるよりはよほど良かったのかもしれないが、アフリカまで逃れて行った当時のユダヤの人々の境遇を思うと、なんとも大変だったろうなぁとあらためて思われた。
わりとすんなり現地にとけこみ、楽しそうにしている主人公の少女が偉いと思えた。

 

 

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チャイルディッシュな負の遺産 安倍政権という時代

加藤節先生が、安倍政権の負の遺産として、以下の三つの点を指摘していた。

news.yahoo.co.jp

 

1、立憲主義を否定して法的安定性を崩壊させたこと
2、無責任体制の蔓延
3、長期政権の病理

 

たしかに、これらの負の遺産は大きいと思う。

 

また、安倍さんのことを「チャイルディッシュ」と指摘していたのも、たしかにそうかもしれないと思えた。


これは別に安倍さんに限らないのかもしれない。


昔の首相は、それなりに成熟した大人の人物を感じさせられたものだったけれど(村山さんとか橋本龍太郎さんとか)、最近は必ずしもそうでないようにも思える。
そして、そのような安倍さんが高い支持率を得続けたのは、メディアも国民も、総じて「チャイルディッシュ」になってきたからなのかもしれない。
これは別に首相や与党だけに限らず、野党も含めての問題かもしれない。

 

では、どうすればいいのかというと、なかなか難しいものにも思える。


精神の成熟というのは、一見無駄に見えるような、人生における遠回りや苦労の経験や、あるいは直接ではなくても間接的な経験としての文学や宗教や歴史や思想哲学などを積み重ねることが必要のようにも思えるのだけれど、どれも無駄なこととして省こうとしているのが忙しい昨今の世の中である。

 

チャイルディッシュで無責任だった安倍時代負の遺産が、今後少しは克服されていくのか、それともますます問題が悪化して、あの頃はまだしも良かったという体たらくになっていくのか。
後者にならないことを願うばかりである。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/7a3f190d04f88afdfbc63af665db1f7607b0eec1